歯肉炎について

歯肉炎とは

歯と歯ぐきの境目にプラークがたまると、歯肉に炎症が起きます。歯肉の炎症は、通常歯間乳頭部に始まり、歯のきわ(辺縁歯肉)に広がります。昔は、この炎症がひどくなると歯の組織破壊(歯周炎)が始まると考えられていました。歯肉の炎症は、ていねいにプラークを除去すると、特別な理由が他にある場合を除き自然に改善します。

増殖性歯肉炎とは

ダイランチン(抗てんかん薬)、ニフェジピン(抗狭心症薬)などによって歯肉の炎症が増悪します。徹底したプラークの除去によって炎症は改善しますので、炎症の主因は細菌だと考えられます。しかし歯肉の増殖のためにブラッシングも困難になるようだと、歯肉を切除することになります。ヘビースモーカーの場合もゴツゴツした歯肉になります。

妊娠性歯肉炎とは

妊娠した女性は歯肉炎になりやすいことが知られています。歯ぐきがブヨブヨして出血しやすくなります。これは歯肉の周りから出る体液(歯肉溝滲出液)にエストラジオールやプロゲステロン(女性ホルモン)が含まれ、それが特殊な細菌(Prevotellaintermedia)を繁殖させることによって起こります。
女子の思春期性歯肉炎も類似の原因で、通常ていねいな口腔清掃によって改善します。この時期にしっかりとプラークコントロールをすることは、生まれてくる赤ちゃんのためにもとても大切です。

歯肉炎だけであればブラッシングで治る

プラークを除去することができれば、通常は歯ぐきの炎症は解消します。炎症が改善すれば、歯ぐきは引き締まり、きれいな色になります。膿や血も出なくなり、噛むたびに揺れ動いていた歯さえ、しっかり動かなくなることがあります。ただ、歯を支える組織が破壊されて深い歯周ポケットができている場合には、歯肉が引き締まっても歯周病が治ったわけではありません。深い歯周ポケットがある場合には、歯肉が引き締まっても歯周病が治ったと考えてはいけません。